今日の本はこちら。

ハーバード オックスフォード…世界のトップスクールが実践する考え方の磨き方  福原正大 著

問題提起がたくさんで、追うのがやっと。読むのに3日かかりました。

海外の名門大進学志望者の予備校(IGS)を建てた方だそうです。去年からの(実際はもう少し昔からの…)ハーバードマイブームで手にした本です。

ざっくりの感想としては、俯瞰するテーマがでっかいです。

そのための「そもそも」を考えるトレーニングという感じでしょうか。

筆者の伝えたいことを受け止め間違えると「哲学偉人列伝」的な書になりかねないですが、考えるきっかけを与えてくれる上で、どういう切り口で語れる人を必要としているかを教えてくださいます。エリートとは何ぞや、から考えさせてくださいます。

なぜ企業は合併して大企業化するのか、マルクスの資本論の説くところは?アダムスミスの「神の見えざる手」って何なのさ?先進国と途上国の環境に関する捉え方、どう取り組めばよい?自由と平等、法律、文化…etc。あらゆることを考えるきっかけを与えてくれます。その問いに対しどこまで言葉にできるか…。そんな気持ちで読むと、世界的なエリートの方々が何を考えて物事を進めようとしているのかを考える入り口を見られるかもしれません。

よくわかりません。何となく。…で終わらせない人を鍛えてくれる本。どこからボールが投げられても打てる、知における大リーガー選手養成みたいな本だと感じました。

経済は最もパワフルな人間の営みなので、そもそもお金という最大の人造エネルギーをどう捉えるかが個人の裁量かなと思っていて、例えば1億円を手に入れた時に「全てを地球に寄付します🌏」というほど私は人間できていないので、何にどう使って活かしましょうか…と考える訳ですが、私の住む小さな町で「1億円の家を建てる」…はナイだろうなと思う訳です。管理の方が大変になるから。

お金の使い方というものを大きくしていって、市の規模、県の規模、国の規模でどう活かしてゆけばよいかと考えると面白くなってきます。エゴと真正面で向き合うことになるかなと思うのですが、与えられた問題に対して、切り口としてどう答えるか、各自のセンスを海外のエリート校では問われていますよ…というあたりが肝ではなかろうかと思います。えらくざっくりでごめんなさい。

自分だけが良ければ満足なのか、与えられたものをどう活かしてゆけばよいのか…ここが1つの分かれ道だと私は感じます。人間と自然、科学に対する見方も問わるのでしょうね。日本も、テーマに対してどう捉えるかという議論がもっと深まればいいのに…とは時々感じます。感情でヒートアップしない、もしくはダンマリしないで語り合う場が必要だと思います。曖昧な部分をより減らしてクリアな世の中になってほしいものです。そのためには私も学び続けなければなんねな〜。

秋田弁で脱線しました。

1つ1つのテーマが壮大なのでどこを切り取ろうかと迷うのですが、自分の中ではマルクスの資本論に関してはもう少し語れる言葉を増やしたいものです。

労働に拠らない利益を、さてどう捉えましょう?

•もみほぐし屋をやる→1時間3000円 一ヶ月ウン万円

•マンションの大家さんをやる→一ヶ月ウン万円  

同じウン万円ですが、どちらのほうが労働してるのかしら?賢く運用してるのは大家さんなのかしら?

どちらも私のビジネスですが、大家さんをやる、だけだと人間として私はマネーゲームに走るだろうなと感じています。

もみほぐし屋だけだと、働けど働けど…となるだろうなとも感じます。でもこっちの方が人の営みとしては楽しい。

どこにさじ加減を置くかが各自のセンスかなと感じてまして、お金に感謝しながら運用することも考えながら引き続き考えるテーマだと思っています。

FXも、利益がすごいからやりましょう!というお誘いをたくさんいただきますが、私は労働にも魅力を感じる人間なので、お金でお金のリスクを取って日々にらめっこするよりは、なるべく手足を動かしたいなぁと感じてます。味をしめちゃうと労働に着手しなくなりそうで…。全く否定はしませんが、泥臭く労働できる範囲で働きたいものです。

面白かったのが、「日本人には超リッチな生活を求めている人も、それを求めている人も案外少ないように感じます」という記述。(p214)

周りを見渡しても「なかなか儲からないなぁ。」とかせいぜい「ぼちぼちです。」という感じで、「おかげさまで良い流れに乗ってますよ。」ってはっきり言う人が少ない気がします。

この言葉を言い続けるだけで、意識は変わる気がするんですが、ないない言ってたら言葉は言霊ですから、ナイを選んでると受けとられても、仕方がナイ。

…なーんて、いただいたお金に感謝していたら労働の対価の3000円を何に使おうどう活かそうと考えるだけでもかなり幸せとは思います。3000円あれば数日分の食材になりますから、足りないのであればどれだけ足りないのか、何と比較してナイというのかを考える必要はあるんじゃないかなぁ…。

と、やや哲学好きのややこしいつぶやきをして、すみません。

漠然としがちな日常を、生産的にする問題提起してくださる面白い本でした。この本もやはり芸術についての必要性も言及しています。

次のレビューは、ミニマリストのしぶさんにします。今回の本が考えることをバシバシ与えてくれる反動からか、「何もない」を選んでるしぶさんに少し逃避してました。何もない部屋だからって、何もないわけじゃなくて、内容は非常に洞察力があってすごいのですが…。色々考えてると、私はぼのぼのになります。

以前描いたぼのぼのさん。↑

長くなりました。

お読み下さりありがとうございました🙏

勉強シリーズは、ハーバードの東洋哲学に関する本を近いうちに読んで、そこで一旦一区切りした後にまた本の海から色々引っ張り出してレビューします。

こんなにレビューし続けたのは久しぶりかも。

ではでは🍀